こんにちは、カムです。
最近はブドウやリンゴなど、秋の果物を見る機会が多いので、無性に果物が食べたくなりますよね!
そんな果物ですが、追熟するものとしないものがあるのをご存知でしょうか。
私も最近まで深く意識したことはなかったのですが、追熟する果物は買ったあとに適度に熟させてから食べる必要があるので、どの果物が追熟するのか、しないのかを把握しておくことは結構大事かもしれないと思い、調べてまとめてみることにしました。
追熟する果物

silviarita / Pixabay
・洋ナシ
・柿
・モモ
・メロン
・バナナ
・キウイ
・パパイヤ
・マンゴー
以上が追熟する代表的な果物です。他にもまだまだあるみたいですが、手に入りやすく、なおかつ追熟での変化が顕著なものを挙げてみました。秋だと洋ナシ、柿が旬ですね。
果物は基本的に常温時に熟していくので、追熟は常温保管で行います。なので、追熟させたい場合は冷蔵庫に入れない方がいいようです。冷蔵庫に入れるのは、好みの程度まで熟した後の食べる直前がベストということですね。
ただし、洋ナシは追熟前に低温保管しておくことで、追熟時にでんぷんが糖分に変わる作用がより強く働くようになるという話があります。とはいえ、お店に並んでいる洋ナシはすでに業者がこの処理をしているはずなので、消費者である私たちはそこまで気にする必要はないのかもしれません。
また好みの熟し加減は人それぞれなので、当然ながら追熟する果物だからといって、必ず買ってから追熟させなければいけないというわけではありません。買った時にすでに食べごろになっていれば、なるべく早く食べましょう。
追熟しない果物
・和ナシ
・ブドウ
・イチゴ
・パイナップル
・スイカ
・みかん
以上が追熟しない代表的な果物です。秋だと和ナシ、ブドウが旬ですね。これらの果物は買ったらなるべく早く食べる必要があります。
ちなみに追熟しないといっても、まったくしないわけではないみたいです。追熟しても顕著な変化は見られないため、便宜的に「しない」と表現されているようですね。
またみかんなどの柑橘類の多くは追熟はしませんが、収穫後に一定期間置いた方が食べごろになります(水分や酸が抜けて甘みが増すため)。そのため、追熟する果物と同じように扱うことになり、ちょっとややこしいですね。
果物の追熟を早める方法 友人のにーちさんが実践してくれました!
買った果物を熟させるには基本的に常温で放置しておくだけですが、裏技もあります。
それはリンゴと一緒に果物を密閉し、保管することです。こうすると、リンゴから放出される追熟トリガーであるエチレンガスという物質が、一緒に入れた果物の追熟を促してくれるそうなのです。
この裏技、共同ブログ運営者のにーちさんに教えたところ、さっそくやってくれたみたいです!嬉しい!
こないだ果物もらったツイートしたらカムちゃん@comejp1 が追熟の方法教えてくれました!
方法はリンゴと一緒に密閉しとくだけ❤
こんなに色の違いが出てビックリしたwトマトみ出てる😂😂近々ブログに纏めて貰います😂😂 pic.twitter.com/GktlLdUbvZ
— にーち@食欲の秋 (@nych87) 2019年11月16日
こちらがそのツイート。
確かに柿の色が明らかに違う……こんなに変わるなんて私もビックリしました。
大きめの密閉容器があればできるので、皆さんもよければ実践してみてくださいね。
収穫後に果物が成熟する仕組み
せっかくなので、果物が収穫後に成熟し、美味しくなっていく仕組みも調べてみました。
果実は成熟すると、葉で合成された糖が果肉に蓄積し、甘くなっていきます。
しかし、追熟する果実は途中で果肉部分の成熟が一度止まるらしいのです。この時、果肉にはデンプンが蓄積されており、甘みを感じにくい状態になっています。
後に収穫され、果肉部分の成熟が進むと、デンプンが分解されて甘みの感じる単糖になります。これにより、果実の甘みが増していきます。
また甘みだけでなく、ペクチン(細胞壁の接着成分)が分解され果肉が軟らかくなったり、鮮やかな色が出たり、香り成分が生成されよい香りがするようになったりします。これが追熟で果物が美味しくなる理由です。
補足
追熟する果物は専門的には「クライマクテリック型果実」といいます(正確には採取後に呼吸が増大し、エチレンを生成する果実を指します)。ただし、この記事で追熟すると書いた柿は他のクライマクテリック型果実と比べて独自の成熟過程を示すため、クライマクテリック型果実に含まれないとする研究もあり、同じ「追熟する果物」でも成熟の仕方が異なることがある点にご注意ください。
採取後に呼吸が増大せず、エチレン生成も行われない果物は「ノンクライマクテリック型」といいます。これについてもクライマクテリック型果実と同様、果物によって成熟の仕方が異なることがあります。
また柑橘類などの水分や酸が抜けて味がよくなる現象を「追熟」と表現しているサイトもあるので(この記事では区別しています)、追熟の定義はわりとあいまいです。
【参考】
追熟 – 大阪教育大学
果実の成熟(追熟)とエチレン – 兵藤 宏 静岡大学農学部
カキ果実の成熟および脱渋後の軟化に関する研究 – 板村 裕之 島根大学生物資源科学部